沖縄の「ヒンプン」に見立て、塀を設けました。敢えて庭に少し入ったところに設置することで、塀の外側にも緑が表れ、内外の境界線を曖昧にし街と家を緩やかにつなげています。
深い軒の出で雨の日も濡れずに傘をたたむことができます。玄関先のポストは建築家吉村順三さんの山荘をモチーフしたオリジナル品。
縦棒手すりは段差の上がり下がりに便利です。建具で仕切ることで、家の中に外からの冷気や暖気が侵入することを防ぐ風除室の役割をしています。
南の掃き出し窓からは庭の景色がパッと広がります。ソファに座ると、南北どちらの窓からも緑を楽しむことができます。ダイニングが家の中心になっており、まさに伊礼智さんらしい家のつくりであるといえます。
建築家・吉村順三さんが好んで使っていた「吉村障子」は何本連ねても一本の障子に見えるのが特徴です。伊礼智さん流にアレンジされたデザインの障子となっています。
キッチン横のデスクは、LDKから少し距離を置いて軽く作業をするのにちょうどいいコーナーです。
あまり動かなくても色々なことができるようにと、奥行を一般的なものより大きい75cmとしています。
床下空間に暖気を送り込み全館を暖める床下エアコンのシステムを導入しています。冷房に使うことも、送風だけにすることも可能です。エアコンの機体は収納の中に隠して設置しました。
本を読んだり昼寝をしたり、お茶を飲みながら庭を眺めたりできるデイベッドを設置しました。LDKから少し離れて、静かにくつろぐことのできる空間です。
寝室は水廻りとつながっており、洗面脱衣室に直接行き来することができます。
伊礼智さんとリクシルが共同開発したハーフユニットバスです。
室内干しからそのまま外物干しに行ける動線を確保しています。
約1800mmの軒の出が夏の陽射しを室内に入ることを防ぎます。また、外観に落ち着きを与え、そして家の中から見たときにも視線を下へと誘導し庭の美しさを際立てます。
庭で食事をしたりお茶を飲んだりできるよう、デッキの上にベンチを設えました。道路からも距離があるため、視線を気せず楽しむことができます。
読書などを楽しめるセカンドリビング。ソファの背面には造作の書棚を設えました。来客時には来客専用のリビングとしても活躍します。
籠れる書斎からは遠方の山々を望むことができます。
来客の寝室としても活躍します。ティースペースと納戸も設えました。
カーペット敷きのキャットウォーク。2階南面の窓の開閉を可能にすると同時に東西の部屋を結ぶ役割を果たしています。